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薬剤科のスタッフブログ

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『守りたい人がいる』 薬剤科です。

新型コロナウイルスワクチンの医療従事者先行接種が始まり、当院でも4月5日~9日に職員の一部が1回目の接種を受けました。そして、5月の連休明けから本日(5月18日)までに全職員が1回目の接種を完了しました。『守りたい人がいる』全てはこの言葉で表される思いと意気、そして未来を切り開いていくという期待を込めて私も臨みました。

接種の様子は当院HPのフォトトピックスでも紹介してますので、薬剤科として今回接種したファイザー社のワクチンのことを概略でお伝えしたいと思います。

まず始めに「大事なのは正しく恐れること」です。

さて、今回接種したワクチンは2月14日に特例承認されたファイザー「コミナティ筋注」です。
ウイルスの表面にあるタンパク質を作る基になる情報(メッセンジャーRNA:mRNA)が含まれています。このワクチンを接種すると、人の細胞内でそのタンパク質が作られ、このタンパク質が人にとって異物であると認識されることでウイルスに対する免疫が出来上がるという新しいタイプ(遺伝子組み換え型)のワクチンです。
※従来のワクチンは、ウイルスに対する免疫を上げるため、病原体のウイルスや細菌を別の宿主や細胞で増殖させたものを接種するというのが一般的です。
 このmRNAは、接種後数分から数日(9日ほど)といった時間の経過とともに分解され、DNAに組み込まれるものではありません。

ワクチン接種は受けない場合に比べ、発症リスクが20分の1になるというデータもあり、また重症化を防ぐ効果も期待できるのではないかと検証が続けられております。対象年齢は16歳以上、3週間間隔で2回接種します。

これまでに報告された接種後すぐに現れる可能性のある副反応は、アナフィラキシーと血管迷走神経反射です。
接種後15分以上は接種会場で座って様子を見て、これらの副反応に対応できる体制は整えてられていますが、初めてのワクチンなので体調のフォローアップが必要です。
また次のような副反応(注射部位の痛み腫れ、倦怠感、頭痛、筋肉痛、悪寒、関節痛、下痢、発熱、吐き気、嘔吐)も認められていますので少なくとも接種後2~3日は症状にご注意を。
ほとんどの場合1~2日後には症状が消失しますが注射部位の痛みは約8割の人で、倦怠感は約5割、頭痛は約4割の人で発症する可能性があるようです。

その他様々なご質問や注意点については厚生労働省のホームページで公表されておりますので、ご確認くださいませ。

これからは高齢者のワクチン接種がはじまります。新型コロナウイルス感染症を終息に向かわせるには、ワクチン接種による感染拡大予防が効果的な手段であります。発症予防の効果と副反応のリスクを正しく理解された上で、多くの人が接種にご協力いただくことが大切なことと思われます。

一日も早く普通の日常を取り戻すために……